日本の神話に登場する、うさぎ。そして、メディアの意義。

日本人にとって「うさぎ」という動物はどこか特別な存在に感じます。

なぜなのでしょうか?

 

月で餅つきをする、うさぎ。

萩の月にいるのも、うさぎ。

 

日本の古来の神話、文化、そして生活の中に根付いている動物。

 

その中でも、最も大きな理由は、

日本の根幹をなす神話である「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」にあるようです。

 

この神話では、

海を渡ろうとしてサメに皮を剥がれて、苦しんでいるところを、
多くの神々の中で唯一、大国主命(おおくにぬしのみこと)に助けられます。

助けてもらったお礼として、この神様の結婚に関する運命を予言しました。

 

「この後、あなたを差し置いて先に行った八十神(やそがみ)たちは、稲羽の八上比売(やかみひめ)を得ることはないでしょう。なぜなら、八上比売はあなたと結ばれることになっているからです。」

 

それは、結婚にする預言だけでなく、他の神々にはない慈悲深く、優しい心を持つ大国主命が、真に神にふさわしいという意図が含まれていました。

このことから、うさぎは幸運をもたらす縁起の良い動物として人々の心に深く刻まれました。


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神さまは、人によって違う存在かもしれません。

また、ここでいう神にふさわしいといった表現は少々行き過ぎているかもしれません。

神さまの世界というのは、上下関係ではなく、人間の世界の「対」のような存在だと思うからです。

 

日本は他の国に比べて「宗教観」というものではなく、自由な発想で、神さまを捉えている傾向があると思います。

よって、神さまに対する解釈はさまざま。

 

それでも、共通して言えることとしては誰もが、魂と体、頭(思考)、心(感情)を持っている感覚があるということ。

そして、第三の目で世界を見る意識や、神さまからの伝言ような導き、うかんでくるアイディアというものがなんとなくあるということにはぼんやり気づいている人もいると思います。


さまざまな変化の大きい現代の中で、

これからの時代の私たちの豊かな人生のためには、精神性を磨くことの大切さを見直す時だと思います。

当たり前すぎて、どこか置き去りになっているような事かもしれません。

 

また、これまでの正しいと思われていた精神性を磨くこと自体の価値観をアップデートする必要もありそうです。

このようなテーマ自体が、実生活で会話する機会が失われつつあります。

どうしても、目に見えることを磨く方が分かりやすいからです。


どちらがいい、悪いではなく「どちらも大切」であるということです。

 

USAGI Journalでは、今一度このどちらも大切という考えのもと、

私たち人間の生活の中で大切にされている、文化、伝統、歴史といった側面から、

日本の心、精神性を改めて学び、現代社会に合わせて再解釈し、皆さまと対話していきたいと考えています。

 

一人一人の心が、より和になることを願って。